どうも児玉です。
サッカーという競技において、
勝利は一つの大きな目標となります。
しかし、勝敗はこだわりすぎると育成にとっては大きな障害でもあるのです。
ジュニアやジュニアユースのクラブを選ぶ際に、必ずといっていいほど試合結果にこだわる。
ホームページのリザルトが気になる。
これは自然な流れです。
選手達も勝利という優越感も湧いてくる。
そして、そのクラブで試合に出ている我が子を想像してクラブを選ぶ。
勝利に対して貪欲なので競争が生まれる。
競争が生まれれば良い選手が集まってくる。
結果としてクラブは潤ってくるわけですね。
勝敗に固執しているクラブでは敗北からは失うものが多いでしょう。
しかし、勝敗にこだわらないクラブでの敗北は得られるものが多いと思ってます。
例えば、「補欠」・「2軍」なんてその象徴のようなものですよね。
巧い選手は出られるし下手な選手はベンチ。
こんな事は少なくなります。
そして、
勝つ事に固執しないので個々の能力アップに時間を注げる。
結果的に、
出来なかった事へのトライが目標になる。
私が高校の頃は、
全国でも強豪だったため勝つ事は当たり前。
そして勝つためだけのトレーニングをしていました。
しかし、勝ち続けていると試合に対しての恩恵やありがたみを忘れ、
負けることへの恐怖心が出てきます。
それはそうですよね。
優勝チーム以外は必ず負けるのですから。
人間は勝ってる時には気づきません。
勝ってる時には周りは見えないものです。
勝ってる時には足りない部分にも気づきません。
今は全てが揃っているから勝てていると思い込んでしまう。
それがだんだんと、
強く見せる努力になっていて、強くなる努力を忘れてしまう。
そして、敗北したときに初めて自身の傲慢さや愚かさに気づく。
こう考えると勝利している時よりも敗北した時の方が人を強くするし成長させると思ってます。
我々指導者は環境です。
選手は自分の人生を描く作家。
その作家にどれだけのキャンパスを提供出来るかで、
選手達が描く作品が変わってくる。
環境が結果(指導者が勝敗)を求めてしまっては思い切った絵は描けないでしょう。
どのような環境が選手一人一人を強くできるかは我々に託されてるのではないでしょうか。